今回のアルバムはJ.S.バッハの作品を含む11曲で構成されている。内容的にはバッハ以外の作曲家の作品はすべてバッハに影響された作曲家の作品で、例えば彼の名前の頭文字であるB.A.C.Hという音の並びで始まる曲、プレリュードとフーガ、バッハっぽさを独自のアイディアで書いた曲、カノンなどなど、とにかく盛り沢山だ。

このCDは、震災、放射能問題等々、日本だけでなく世界的に様々な時事問題を抱えた中で完成された一枚です。録り終えてみて気が付いたことだが、収録された曲の中で1曲を除き他は全て長調の曲である。僕らの奏でる明るく軽快なハーモニーが震災で傷ついた人たち、放射能問題で途方に暮れる人たち、経済的に打撃を受けて落ち込んでいる人たちに少しでも生きる力と勇気と希望を与えることが出来れば、音楽家としてこれ以上嬉しいことはない。

吉田智晴（CDコメントより一部抜粋）

【演奏】
ケルン放送管弦楽団木管トリオ TRIO D'ANCHES DE COLOGNE（トリオ・ダンシュ・デ・コロン）
メンバー：吉田 智晴（オーボエ）、アンディ・マイルス（クラリネット）、水間 博明（ファゴット)
ミラ・パン（ヴァイオリン）

【曲目】
F.プーランク：バッハの名前「B.A.C.H」による即興的なワルツ
J.プッチーニ：フーガ プリマ
J.パッヘルベル：カノン
P.アーデン・テイラー：キャリー・オン・バッハ！
J.S.バッハ：主よ人の望の喜びを
J.S.バッハ：フランス組曲第5番
C.サン＝サーンス：ファンタジー大1番 変ホ長調
C.バッハ：フルート四重奏 ハ長調 W.B.58
W.F.バッハ：「12のポロネーズ」より第3番
A.ピアソラ：フーガ・エ・ミステリオ
J.S.バッハ：G線上のアリア