卓越したテクニックと温かく優美な音色の魅力で聴き手を惹き付けて離さない岡本氏。
今作では、作品の際立った音楽性により、様々な楽器で愛奏され続ける名曲を採り上げ―ファゴットという楽器”のため”のみならず?ファゴット”によって”、ロマン派の作曲家たちが追い求めた”歌”を奏でている。ファゴット奏者の域を超えた”音楽家”として、作曲家が自ら信じるもの、愛したものへの賛美を高らかに歌い上げた、ロマンティシズムを体現しているのだ。
足立 優司（いわきアリオス音楽部門学芸員/小金井音楽談話室ディレクター）

【収録曲】
シューマン：アダージョとアレグロ 作品70
ウェーバー：アンダンテとハンガリー風ロンド作品35
ダヴィッド：コンチェルティーノ作品12
ヤコビ：序奏とポロネーズ 作品9
カリヴォダ：モルソー・ド・サロン作品230
シューマン：3つのロマンス作品94
ブラームス：ひばりの歌 作品70-2