作曲:津村 芳伯
編成:HR,Pf
この作品が生まれるきっかけは、日高氏からの編曲依頼から始まった。
「日本の歌」のメドレーとして馴染み深い数曲をまとめる際、氏の出身県である宮崎県の代表的な民謡“ひえつき節”を織り交ぜることとなり、後にひえつき節の部分を独立させ、小品として練り直した。ひえつき節とは宮崎県の椎葉村で晩秋に行われる「稗搗き」(稗の穂先を木の臼で搗いて脱穀する作業)を行う際に謡われていた民謡で、それが昭和初期になると観光用にこの歌を広めるため源氏の悲恋物語の歌詞が足され、ラジオやレコードの普及に乗じて大ヒットすることになる。
本作は悲恋のストーリー、逃げ隠れた平家公家の鶴富姫と、その姫君に心奪われる源氏の若武者 那須大八朗が椎葉村落人の里で繰り広げる切ない恋物語からイメージを得て作曲した。ハードボイルドな雰囲気も見せる Dm-Gのコード進行に乗せてホルンがひえつき節を謡い、中間部はFメジャーコードに転じて、大八郎と鶴富姫の恋の幸福と結ばれない二人の思いが錯綜してゆく。
(津村 芳伯)
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